• 口田 栄治

気お付けよう、そのストレッチ

更新日:2021年10月31日



目 次

・そのストレッチで大丈夫?
 ・多少痛みがあるぐらいじゃないと効果がないと思っていませんか?効率よくストレッチを行うには?反動をつかうな?
 ・静的ストレッチと動的ストレッチ
 ・『ウォームアップ=ストレッチ』にしていませんか?体が硬い柔らかいのは体質?ダイエットにストレッチ?
 ・ストレッチで痩せるの?
 ・脂肪が燃える?



そのストレッチで大丈夫?



緊急事態宣言が解除され新規感染者

数も減ってき、気候面でもグッと涼


しくなり(寒いぐらいですが)、活

動したくなる季節になってきましたね。


コロナ過でなまってしまった体から、

元気な体を取り戻そうと運動を再開


される方も多いのではないでしょうか。


スポーツ前後にストレッチをされる

方も多いと思いますが、そのストレ


ッチで大丈夫ですか?



多少痛みがあるぐらいじゃないと効果がないと思っていませんか?


そんなふうにストレッチをするのは、

筋肉にとっては逆効果。 むしろ柔軟性を低下させてしまう可

能性もあります。 無理にギュウギュウと力を込めてス

トレッチをしてしまうと筋肉に力が


入ってかえって伸びにくくなり、優

しく伸ばしてあげると徐々に力が抜


けて筋肉は伸びやすくなるのです。 私たちが腕をぶつけたりして「痛み」

を感じると、自律神経の交感神経が


働き、またぶつけた部位周辺の運動

神経が興奮して、筋肉の緊長が起こ


ります。 痛みには出血をともなうことが多い

ですから、これは筋肉が緊張して血


流を悪くすることで、出血を最小限

に抑える防衛反応です。 ですから、 ストレッチで交感神経や運動神経が


興奮してしまうと、筋肉はのびにく

くなります。 ストレッチで筋肉をゆるめたいなら、 「イタ気持ちイイ」ぐらいでもかえ

ってマイナスなのです。 筋肉を伸ばすには、筋肉が脱力して

いることが第一の条件です。 優しく、痛みを感じない範囲で伸ば

して、筋肉の頑なな心をほぐしなが


ら行うことが肝心です。





効率よくストレッチを行うには?


ストレッチは朝イチではなく、体温

の高い日中におこなうべきです。 筋肉はリラックスしているからうま

く伸ばすことができるのですが、気


温や体温が低いと緊長、収縮をして

しまいます。 そのため、うまく伸ばすことができ

ないのです。 起きている時間の中で、寝起きは最

も体温が低いため、最もストレッチ


に不向きな時間といえます。 ○理由1 筋肉は筋線維という細長い細胞の束

でできていますが、この線維の間に


はコラーゲンが混ざっています。 筋肉を包む膜(筋膜)の主成分もコ

ラーゲンで、筋線維と筋線維の間に


もコラーゲンが存在しています。 柔軟性の良し悪しは、筋線維そのも

のの変化よりもこのコラーゲンの状


態が大きく影響します。 筋肉の温度が高くなるとこのコラー

ゲンもその熱を受けて温まり、ゲル


化といって柔らかい状態に変化します。 すると弱い力でもスッとのびやすく

なるのです。 ○理由2 人は恒温動物で、36.5度前後の

体温を維持していないと身体の機能


がうまく働かず、生命が維持できな

くなります。 この体温を維持するために熱をつく

っているのは、おもに肝臓、脳、心


臓、そして筋肉です。 特に筋肉は外気温の変化に敏感に反

応して、発生する熱量を調整します。 体温が高い状態の筋肉は、コラーゲ

ンは柔らかい状態で、筋肉そのもの


の緊張がとれており、弱い力でも伸

びやすくなっています。 体温が低い状態の筋肉は、コラーゲ

ンは硬い状態で、筋肉が熱を生産す


るために緊張しています。 その結果、筋肉は伸びにくくなって

います。 ○注意 朝イチのストレッチが全く無意味だ

というわけではありません。 やらないよりは確実に柔軟性は高ま

ります。 そしてストレッチの優しい刺激によ

り心身を覚醒させ午前中の活動を高


めてくれ、消費エネルギーを増やす

という効果も期待できるでしょう。





反動をつかうな?



「ストレッチをする時に反動を使っ

てはいけない」と言われたり聞いた


りした事はないでしょうか?

じつは、反動をつけずに静止するの

もストレッチなら、反動をともなっ


て行うのもストレッチなのです。 どちらも正しく、 大切なのはそれぞれの特性を知って

使い分けをすることです。


静的ストレッチと動的ストレッチ


静的ストレッチ


筋肉が伸びた状態を一定時間キープ

する方法 動的ストレッチ 反動=反対動作をともなって筋肉の

伸び縮みを繰り返す方法 動的ストレッチにはさらに2種類に

分けられます。 ①ダイナミックストレッチ 立って移動しながら、腕や脚、体幹

を左右交互に大きく動かす方法。 ②バリスティックストレッチ 静的ストレッチのポーズに反対動作

をつけて行う方法 筋肉は無理やり伸ばされると切れて

しまったり、関節が壊れてしまう可


能性があります。 筋肉には、そうならない様に備わっ

た、反射的に縮もうとする機能、 「伸張反射」があります。 伸張反射が起きると筋肉は伸ばしに

くく、また筋肉を伸ばしすぎてケガ


をする可能性があります。 動的ストレッチには、この伸張反射

を引き起こすためケガをする恐れが


あるというのが、反動を使ってはい

けないといわれる理由なのです。 しかし、筋肉を伸ばせば「伸張反射」

は自動的に起こります。 ですから反動や伸張反射そのものは

悪者ではありません。 過度に伸ばすとケガをするのは、ス

タティックストレッチでもダイナミ


ックストレッチでも同じことです。 いずれのストレッチでも、痛みを感

じない、適度な強さでコントロール


しながら行えばよいのです。




『ウォームアップ=ストレッチ』にしていませんか?


ウォームアップで静的ストレッチを

たくさん行うと、かえってパフォー


マンスは下がりやすくなります。 動的ストレッチと静的ストレッチを 使い分ける必要があります。 静的ストレッチは伸ばした筋肉の緊

張あるいはこりを解く効果、また複


数個所をじっくり行えば、心身のリ

ラクセーション効果があります。 動的ストレッチには血流を促進して、 疲労を軽減したり、むくみを改善す


るなどの効果、また全身くまなく行

えば体を温めるウォームアップ効果 があります。 この様な特性を考えると、ウォーム

アップを静的ストレッチメインでし


てしまうのは、これから体を動かそ

うというのに、筋肉・全身が弛緩し


て力が出にくくなります。 ※注意 座ったまま、あるいは立ったまま同

じ姿勢を保持している事が多い方は、 姿勢をキープするための筋肉が緊張

しています。 ここからいきなり動的ストレッチを

行うのは負担が大きくかかります。 そこで、静的ストレッチを立ったま

ま、複数の筋肉を強めに手短に行い、 いったん姿勢維持のために緊張して

いた筋肉をリラックスさせます。 次に 動きの大きな動的ストレッチを行い、 最後に速歩やランニングなどの全身


運動を行うようにするのがよいでしょう。





体が硬い柔らかいのは体質?


あらゆるトレーニング中でストレッ

チは、最も効果が早く表れるトレー


ニングです。 柔軟性はストレッチをやった瞬間か

ら向上しています。 すぐに効果が表れるからといっても、

いきなり誰でも一日で劇的に体が柔


らかくなるわけではありません。 1回目より2回目、2回目より3回

目のほうが柔らかくはなりますが、


5回程度行うと「もうこれ以上伸び

ない」というその日の限界が訪れます。 柔軟性を向上させるには、筋力や持

久力と同様、ストレッチを継続する


ことが必要です。 ストレッチを継続することで、少し

ずつ柔軟性は向上します。 また、トレーニングを中止すると能

力が徐々に落ちていくのも、筋トレ


や有酸素運動と同様です。 自分に必要な柔軟性を獲得できた後

は、週に1回継続すればその柔軟性


を維持することができます。





ダイエットにストレッチ?


ストレッチで痩せるの?


ストレッチを行っても、実施中のエ

ネルギー消費量は安静時より20%


程度しか増えません。 有酸素運動が安静時の400~10

00%も増えることと比較すると、 その差は歴然。 部分的な運動のためあまりカロリー

を必要としない筋トレでさえ、20


0%程度増えます。 運動の強さ(強度)としては筋トレ

の1/10、有酸素運動の1/20~


1/50に過ぎず、散歩程度のレベ

ルなのです。 例えば、体重60kgの人が1時間 みっちりストレッチを行っても、エ


ネルギー消費量は130kcal程


度で、体脂肪に換算すると20g程

度しか消費しません。 ただし、同じストレッチでもサッカ

ーのブラジル体操やラジオ体操の様


な動的ストレッチを行うのであれば、 有酸素運動に近くなり、運動中の消


費エネルギーは300%程度アップ

します。 ストレッチで基礎代謝が上がるとい

う事もありません。 筋肉は体温をつくる熱発生装置です

から、筋トレをして筋肉量が増える


と基礎代謝が上がります。 一般的に筋肉1kgで30kcal

(1日当たり)の熱を発生するとい


われています。 しかし、ストレッチの直接的な効果

はあくまでも筋肉を柔らかくし、関


節が大きく動くようにする。 つまりは、柔軟性を高めることにあ

ります。 残念ながら、どんなにストレッチし

ても想像以上に脂肪は燃えません。





脂肪が燃える?


脂肪燃焼とかいいますが、実際に燃

えてませんよね。


燃えているのではなく、脂肪をエネ

ルギーに変換しているのです。


その時、水と二酸化炭素が発生します。


化学変化が起きています。


その化学変化に必要なものが、酵素、

ビタミン、ミネラルです。


酵素はタンパク質で出来ています。


食事からとったタンパク質を消化吸

収しアミノ酸にした後、そのアミノ


酸を組み合わせて様々な酵素を作り

上げています。 タンパク質は筋肉、骨、お肌などに

なるだけではなく、酵素にもなりま


すので、たくさん必要です。


タンパク質は、ボディービルダーや

トップアスリートだけが必要なもの


ではなく、私もあなたも家族も友人

も、全ての人に必要なものです。