口田 栄治
姿勢の悪さ(体の歪み)から・・・
更新日:2021年3月18日

目次
1.良い姿勢とは?
2.良い姿勢を維持するには?
3.悪い姿勢 あなたはどのタイプ?
4.ど~してこ~なるの?
5.頭が前に出ると
6.快適で長続きする立位姿勢を保持するには
良い姿勢とは?

理想的な姿勢がとれると、姿勢を保
持するために必要な筋活動やエネル
ギー消費が最小になるという特徴が
あります。
要するに、
疲れず楽に立てるという事です。

良い姿勢を維持するには?

★抗重力姿勢
抗重力姿勢とは、重力に抗する姿勢です。
その姿勢を維持するために働く筋肉
を抗重力筋といいます。
★主要姿勢筋
安静立位姿勢では、体幹・内臓の重
さが常に前方にかかろうとするので、
後方から引っ張る力が必要となります。
なので、
体の後面の筋が主要姿勢筋になります。
姿勢が悪かったり、筋力が弱ってく
るとコリや痛み・痺れなどが出てく
るのも体の後面が多い理由のひとつ
でもあります。
悪い姿勢 あなたはどのタイプ?

理想姿勢と比べると、特に骨盤から
上の方に変化が大きく見られます。
不良姿勢と肩こりや首痛、肩痛、
腰痛などの原因の一つになっている
事を理解していただけると思います。
一番違いが分かりやすい部分は頭の
位置ですね。 理想姿勢より頭は前方に位置します。
頭が前にくる
↓
首も前にくる
↓
首の前方の筋肉の短縮
↓
固くなる・短くなる・太くなる
↓
首こり・肩こり・腰痛・膝痛だけで
なく、見た目の二重アゴや顔のしわ
・小顔などにも関係してくるのです。 猫背だけではすまないのですね。

★どのタイプにも共通する事
□頭と首が前に出る
□ストレートネック
□二重顎
□背骨(首~腰まで)のカーブが強く
□なったり弱くなったり
□骨盤の傾き
□重心のズレ
□胸が垂れる
□お腹周りが太くなる
□お尻周りが垂れる
ど~してこ~なるの?

★座っている時の姿勢から
本来ヒトは二足歩行に適した骨格と
筋肉になっています。
座っている生活より立って生活する
のに適した骨格と筋肉になっている
のですが、椅子に座る生活が普通に
なっています。
椅子に座る事に適した骨格と筋肉で
ないので姿勢を崩しやすくなります。
しかも立っているより座っている時
間が長くなれば悪い姿勢を固定して
いるようなものです。
★抗重力筋の筋力が低下する原因
①運動不足
ヒトの体で使わないとこおろは退化
していきます。
働けなくなった細胞や役目のない細
胞は、アポトーシスといって死んで
いきます。
使わない筋肉は減っていき筋力低下
します。
②タンパク質不足
筋肉といえばタンパク質というイメ
ージはすぐに浮かぶでしょう。
動的平衡といって、新鮮な状態を維
持しています。
古くなった部分を壊してそこに新し
いものに置き換え、新鮮な状態を保
っています。
壊した時に再利用するのですが、
100%再利用ができずロスが出て
しまいます。
そのロス分は食事から補給する必要
があるのです。
その補給量が少なければ維持できず
減っていく事になります。
③ストレスや疲労によるセロトニン不足
脳神経伝達物質のセロトニンは抗重
力筋に働きかけます。
セロトニンが不足すると抗重力筋の
働きが弱り筋力が低下します。
そうして重力に対抗できなくなり
姿勢が崩れていくのです。
セロトニンが不足する原因は、
肉体的ストレスと精神的ストレスです。
※セロトニンは自律神経を制御して
いるので、セロトニン不足では、全
身に色んな症状がでてくるのです。
頭が前に出ると
①ストレートネック

首の骨は7コあるのですが、7コで
ゆるやかな前弯カーブを作っています。
ストレートネックになると、首の上
の方の一部の骨だけでその前弯カー
ブを作っていかないといけない事に
なります。
首の骨の周りにはいろんなものがあ
ります。
・神経
・血管(リンパ)
・筋肉
・皮膚
・気管
・食道
それらに物理的なストレスがかかる
事になり首こり・肩こり・寝違え・
アゴの不調や自律神経症状まで様々
な症状が出ます。
②肩こり・首の痛み

下アゴから舌骨を経由し肩甲骨に繋
がる筋肉があります。
下アゴの先から首を通って背面の肩
甲骨までのラインに影響をえます。
首と頭が前に行くので首の後ろの筋
肉は引っ張り返そうと緊張した状態
になるので疲労・痛み・コリに繋が
ります。
③頭痛
噛む筋肉の矢印の方向がかわってい
ますが、筋肉は正常な位置で力を発
揮できるものです。
力が発揮できない状態では、通常よ
り力を入れないといけなくなります。
話したり、食べたりするたびに強い
力を入れる事になりそれが頭に影響
をおよぼすのです。
影響範囲は、噛む筋肉のついている
こめかみ・頭の横から後ろや上の方
まで。
④顎関節症
頭が前に出ると、顎を下に下げる筋
肉群から後方に引っ張る力が加わり
ます。
下顎が後方にひっぱられ関節の後方
にズレる形になります。
上図の”痛み”と書かれている部分に
なります。
口を開く時は下顎は前方に滑りなが
ら開いていくのですが、それが邪魔
されている状態なので開かない状態
にもなります。
⑤二重アゴ
舌骨の下制と下顎の後方変位の状態
になるからです。
簡単に言いますと、アゴを前後に動
かしてみてください。
アゴを前に出す(アイーン)の状態
にすると二重アゴにならず、アゴを
後ろに引く(やりずらいですが)と
二重アゴになります。
頭が前に出るとアゴを引いた状態を
作ってしまうので、自然と二重アゴ
になってしまっているのです。
快適で長続きする立位姿勢を保持するには
①安定性
姿勢保持のために力を入れずにいら
れるバランスの安定した状態
②非対称性
左右対称の同一姿勢より、休めの姿
勢の方が両足の幅が広がり、バラン
スが安定します。
③交代性(姿勢変化)
同じ姿勢を維持すると筋肉が緊張し
た状態で血行不良が生じます。
姿勢を変化させ筋肉の緊張の変化で
血液循環も変化させることで筋疲労
が軽減します。
例えば、
休めの姿勢などで左右の足の交代を
させながら立つ方が長続きします。