口田 栄治
腸内環境を整えるフラクトオリゴ糖
更新日:2021年4月27日

目 次
1.腸内環境を改善すれば健康レベルが高まる
2.腸内細菌は大腸に多く、注目すべきはビフィズス菌
3.年齢とともに減り続けるビフィズス菌
4.腸内細菌の有用性と有害性
5.毎日便通があるから腸内環境はOK!というわけでもないOK!というわけでもない
6.ニオイは”おなら”も同じ
7.発酵は糖の分解、腐敗はタンパク質の分解
8.乳酸菌飲料やヨーグルトなど
・小腸内細菌増殖症(SIBO)SIBO)
腸内環境を改善すれば健康レベルが高まる
そして、
「腸内環境が良くないとどんなに栄養をとっても効かない」
いくら食事に気をつけて、自分に不
足した栄養をサプリメントで補給し
ても、吸収でき なければ今ひとつ・・・
という事になります。
そこで、腸内環境を整えるのにフラ
クトオリゴ糖です。
フラクトオリゴ糖は、
グルコース(ブドウ糖)にフルクト
ース(果糖)を2~8分子結合させた
構造を持ちます。

安価で入手しやすいフラクトオリゴ
糖は、砂糖を原料に酵素を作用させ
て人口的に作られ、フルクトース
(果糖)を2~4分子結合させた構造
を持ちます。
人工的に作られたフラクトオリゴ糖
は、フルクトース(果糖)が2つで
あったり4つであったりバラバラな
状態です。
つまり、
上図の①、②、③のうちのどれがど
れだけ入っているか分からない状態
ということです。

当院の扱っているフラクトオリゴ糖
はどこをとってもフルクトース
(果糖)を8分子結合させた構造
(④の状態)を持ちます。
砂糖から人口的に作り出したもので
はありません。
ベルギー産の天然チコリから抽出し
たフラクトオリゴ糖です。
天然のフラクトオリゴ糖を抽出する
技術はベルギー国家が特許を持っています。
なので、独自に人工的に作り出すの
ですが、①、②、③レベルしか作れ
ないのです。
フラクトオリゴ糖は善玉菌である
「ビフィズス菌」を増やすエサです。
①、②、③がバラバラに入っている
より、全て④の方がエサの量が豊富。
「ビフィズス菌」が増え腸内環境が
整うプレバイオティクス効果大です。
★プレバイオティクス効果が高い
ビフィズス菌などの善玉菌を優勢に
保ち、腸内フローラのバランスを改
善します。
さらに、
ビフィズス菌がつくりだす短鎖脂肪
酸の量もふえ、大腸内のpHが低下します。
悪玉菌を抑えたり、ミネラルの溶解
性が高まり細胞への吸収が促進され
たりします。
★太らず、虫歯になりにくい
消化・吸収されずに大腸まで届くの
で、血糖値は上がらず糖尿病の方に
も安心。
カロリー摂取量を低減できます。
砂糖ではないので、
虫歯の原因菌であるミュータンス菌
に利用されず、歯垢の原因となる不
溶性グルカンをほとんど生成せず、
虫歯の原因になりにくい性質を持ちます。
★免疫
腸管免疫調節マーカー遺伝子の発現
を亢進し、腸内の免疫力が高まると
報告されています。
★その他
・脂質代謝
脂質代謝改善マーカー遺伝子の発現
を亢進し、血中コレステロール値が
低下すると報告されています。
腸内細菌は大腸に多く、注目すべきはビフィズス菌
ビフィズス菌が活動する大腸は、
健康のカギをにぎる大切な器官。
その大腸内で働く善玉菌の99.9%が
ビフィズス菌で大腸内の善玉菌の代表格です。

年齢とともに減り続けるビフィズス菌
もともと私たちの体内に存在するも
のの、ビフィズス菌は加齢とともに
減少します。
乳幼児期の腸内細菌叢95%をピーク
に徐々に減り始め、中年期を迎える
頃には大幅に減少、高齢者ではわず
か1%未満になる人もいるほどです。 腸内細菌(善玉菌、悪玉菌、日和見菌)
の割合が年齢によって変化します。

若い頃は多少不摂生しても善玉菌の
働きが活発であるため、ある程度は
リカバリーできますが、加齢ととも
に善玉菌は減少していくとそうはい
かなくなります。
個人差はありますが、ストレス過多
の生活を続けている場合、まだ若く
ても食事の改善だけでは体調管理が
難しいことも出てきます。
腸内細菌の有用性と有害性
ヒトの腸内で有用に働いているのは
ビフィズス菌が優位である必要があります。

●有用性
・ビタミンの合成
・消化吸収の補助
・病原菌の感染防御
・免疫機能の刺激
●有害性
・腸内腐敗
・細菌の毒素産生
・発がん物質の産生
これが、
・便秘
・下痢
・発育障害
・肝臓障害
・動脈硬化
・高血圧
・ガン
・自己免疫疾患
・免疫抑制
などにつながります。
このほかにも、腸内細菌のなかには
ただ有害というだけでなく、病原性
を持ったものも存在します。
●病原性
・抗生物質
・ステロイドホルモン
・免疫抑制剤
・放射線治療
・大手術
・老化
などによって活発になり
各種の感染症をはじめ、臓器の炎症
(膀胱炎、腎炎、髄膜炎、腹膜炎)
や膿瘍(肝膿瘍、肺膿瘍、脳膿瘍)
敗血症などの原因になるという報告
があります。
毎日便通があるから腸内環境はOK! というわけでもない
毎日便は出ていても、
悪性菌優勢かもしれません。
「リーキーガット」と言って、
腸に穴が開いたような状態になって
いるかもしれません。
便の状態を確認するポイントは
①量・②色・③形と硬さ・④におい
の4点。
人の便と見比べる機会なんてそうな
いですから、誰でも自分の便が普通
だと思いがちですよね。
ではどんなうんちが良いうんち?
ご自分のうんちの状態が良いものか、
悪いものかご確認ください。

ニオイは”おなら”も同じ
上図の④の解説に、
「悪臭がする場合は、悪玉菌が精製した腐敗物質が多い証拠」
とありますが、
私たちが便を汚いと感じるのは悪玉
菌が生成した腐敗産物が多く含まれ
ているからです。

アンモニアやインドール、スカトー
ル、アミンなどの物質がその代表で
すが、こうした腐敗物質の多い便は
においもひどく、便秘や下痢、肌荒
れ、場合によっては発がんや老化な
ど体に様々な害を及ぼすことが分か
っています。
フラクトオリゴ糖は便の色と臭いが
一番うすくなってます。↓↓↓

発酵は糖の分解、腐敗はタンパク質の分解
では、分かっている様で分かってい
ない発酵と腐敗の違いについて。
●発酵
食べ物に含まれる糖を分解し、
別の成分に変えてしまう。
例えば
・牛乳などに含まれる糖(乳糖)が
乳酸菌によって分解されると、
酸味のあるヨーグルトに変わります。
・大豆に含まれるたんぱく質やでん
ぷんが分解され、これが酵母や乳酸
菌のエサになることで発酵が進むと
味噌ができあがります。
発酵という作用は、味わいや栄養価
を倍加させたり、保存性を高めたり、
様々な食品の加工に用いられ、健康
に寄与してきました。
●腐敗
タンパク質の分解は人にとって有害
なアンモニアやインドール、スカト
ール、アミンなどの腐敗物質の生成
につながり、体に害を及ぼすことに
なります。
乳酸菌飲料やヨーグルトなど
腸に良い菌を足すという方法で
多くの方が普通に実践されています。
足すと予想外の事も・・・
乳酸菌は体にいいとされていますが
摂りすぎると過剰な菌が血液中に
漏れて心臓の筋肉に達して
心筋炎を起こしたり、
SIBOになったりするという
研究発表もあります。
小腸内細菌増殖症(SIBO)
近年になって、カプセル内視鏡や小
腸内視鏡が開発され、小腸の病気が
正しく認識できるようになって、分
かってきた病気です。
本来、小腸の細菌の数は大腸と比べ
てきわめて少ないのが健康な状態です。
「健康人の消化器官各部位の菌叢」図参照
大腸には100億~1兆個以上の
細菌が存在しているのに対し、
小腸には通常約1満個ほどしかいません。
それが、
10倍の10満個以上という爆発的
な数字になってしまっているのが、
SIBOという状態です。
小腸で増殖してしまった菌は、大量
のガスを発生させます。
小腸は本来ガスに耐える構造をして
いないので、炎症を起こしたり粘膜
を傷つけてしまう事で異物や細菌・
毒素を通してしまうとさまざまな不
調や病気にかかりやすくなります。
あなたの一部のような善玉菌に
オリゴ糖をあげて頑張ってもらうか、
乳酸菌飲料やヨーグルトの中の新し
い助っ人を取り込んで頑張ってもら
うか、
どうしますか?